一足のトゥシューズ Ⅰ

春は出会いの季節。

 

今年の春に出会った(私の)潜在意識について書き留めています。

 

何気ない暮らしの中にあるヨーガの実践をお楽しみ下さい。

潜在意識」との出会い


(恵果)は5歳から大学生くらいまでクラシックバレエの練習を重ね、トゥシューズ(上記写真のつま先で立つシューズ)を履いて踊っていました。しかし、その後は一度も履くことがありませんでした。

 

そう!振り返ると…約15年もトゥシューズを履いていないんです。

 

バレエ講師をしている傍ら

生徒さん↓

「先生は踊らないんですか?」

「先生の踊りみてみたいです。」

私↓

「もう、舞台の上で踊れる身体ではないんですよ〜。」

という会話のやりとりを何度か交わしていました。

(バレエ講師は舞台に上がらない以上、指導中のトゥシューズ有無は自由なのです。)

 

そんなある時

とあるバレエスタジオの発表会へ招待されました。

3歳から70歳くらいまでの活気溢れるバレリーナ達が踊られていました。

出演者から受け取ったものは、とにかく「バレエ大好き。踊りたい。」という熱い想い。私もウキウキ踊り出したくなるほど。

 

そこで、ハッとさせられました。

表面的な技術力や表現力の評価よりも「バレエ大好き。」という想いが大切であること。は理解していましたが、それは頭での理解に過ぎなかったことです。

上手い下手に囚われず、心底楽しみ、挑戦している姿は本当に美しい。

その姿に感化され、私の潜在意識である「踊りたい。」という想いが沸々と湧き上がりました(これが潜在意識との出会い)

と同時に"潜在意識を自身で認める"をしていなかったことに気がつきました。

 

思い返してみると…

写真にUPしているトゥシューズは15年前に履いていたものです。

「もうトゥシューズを履くことはない。」と思い、引っ越しや断捨離というタイミングで少しずつ処分していましたが、最後の一足は手放せなかったトゥシューズ。

 

「もう履かない」と思っているのに「いつか履くかもしれない」と手放さないでいる私の行動。

とても矛盾していませんか。

きっと、潜在意識が頑張って手放すことを止めていたのでしょう(笑)

 

では、15年間も断固として潜在意識を認めなかったのは何だったのでしょう。

 

それは「思い込み」です。

「潜在意識」と出会うまでに現れる思い込み


私の思い込みは"時間""知識(経験)"により育ち、"恐怖心"を生んでいました。

 

時間とは…

やっていない期間が長くなるほど現在(年齢・体力・肉体etc)と比べ、過去の栄光を美化していること。

 

知識とは…

バレエの厳しさ(過去の経験)やバレエはこうでなければという固定概念(他人の目・常識)により、頭でっかちになっていること。

 

これまでの経験値から培ってきたバレエという枠が私の中に存在しています。その枠からはみ出てしまった時の自分に出会うことが怖い、という恐怖心を生んでいました。

 

ここでいう恐怖心は…

  • 当時のように踊れない自分に出会うこと
  • 講師として上手く踊れない自分に出会うこと
  • 今まで踊ってきたプライドが崩されること etc

恐怖心から逃げるために下記のような理由づけもしていました…

  • 筋力が低下し思うように踊れない
  • 一曲踊るほどの体力が無くなっている
  • トゥシューズへの怖さ
  • 身体の感覚が鈍っている
  • 練習する時間がない etc

これらはいくらでも変えることが出来る"思い込み"です。

 

早速トゥシューズを履き、練習を始めましたが…

足首を負傷しました。15年も履いていなかったので、思った通り筋力は低下しています。

昔よく踊っていた"眠れる森の美女よりリラの精"を試しに踊ってみるも、体力は落ち、笑ってしまうほど音楽についていけませんでした。

そりぁ〜、今すぐには踊れません。簡単に出来るものであれば15年も眠らせないでしょう。

 

ここで前回の投稿(「わたしのヨーガ」について)で書いた「天秤にかける」がやってきます。

A.恐怖心から逃げる意識を保ち続ける

 or

B.潜在意識へ素直になる

 

今回私は「潜在意識へ素直になる」を選びました。

「潜在意識探し」をする理由


 

なぜ潜在意識探しをしているかというと…

 

潜在意識探しが目的というよりも、私の持っている"思い込み"を手放すという作業をしています。

自分をカチコチに固め身動きしにくくしている"思い込み"。これらが手離れると自然と潜在意識が出てきます。そう、結果的に潜在意識探しとなるのです。

 

 

潜在意識は本来の私の声。自由に声のままに動いてみる。すると、世界は明るく広がり、とにかく毎日が楽しくて仕方がありません。スルメを食べている感覚でしょうか。噛めば噛むほど(思い込みが手離れ柔軟になるほど)、美味しい(潜在意識に出会う)。自分自身を味わっているイメージ。こんなに美味しいものを知ってしまったら止められません。

これが「潜在意識探し」すなわち「ヨーガ」をしている理由です。

 

 

今回のコラムでは潜在意識に「出会う」→「理解する」→「選択する」→「過程を楽しむ」の中の「出会う〜選択する」までを書きました。

ヨーガでは「過程を楽しむ」がとっても大切です。これからが本番!

今後どんな方向に進んでいくのか「一足のトゥシューズ Ⅱ (過程を楽しむ)」へ続きます。

【関連記事】「わたしのヨーガ」について

   ✎ 恵果